不登校YouTuberゆたぼん氏バッシング、なんとなく続き 2
どうも、ゆうしんです。
後編です。
Yahoo!ニュースが取り上げなければ、どうだったか
ゆたぼん君を最初に取り上げたのは沖縄の地方紙「琉球新報」ですが、それをYahoo!ニュースがトピックに掲載したことから広まって炎上しました。
沖縄のローカルニュースを、ヤフーが全国区にしたのです。
これはかつてテレビが担っていた機能ですよね。
情報を取捨選択して、「はい注目ー!」って。
ヤフーニュースはネットメディアですが、位置づけ的にはテレビに近いと思います。
なんせ日本人の半分はヤフーをホームにしていますからね。
で、ブラウザを開いたらど真ん中にニュースがあって、好むと好まざるとにかかわらず目にすることになる。
Googleのように自分から情報を取りに行くワンアクションがあるわけでもなく、SNSのようにフォロー・フォロワーによって情報が変わるわけでもない。
「検索」という日常的な行為に、ヤフーが選別した情報が、勝手に飛び込んでくるわけです。
趣味嗜好に関わらず、全国一律で。
当然、その反応もテレビ的です。
ヤフーニュースのコメント欄を見てたら良く分かりますが、
論理より感覚。
反射的に反応する。
権威に弱い。
勧善懲悪。
瞬間的に気持ちよくしてくれる情報に飛びつく。
多数派の意見を繰り返して悦に入る。
やたらとマウントを取りたがる。
ぱっと見は社会問題を議論しているように見えて、あくまで「娯楽」なんです。
なので、常に「仮想敵」を必要としてるんですよね。
「芸能人の不倫」
「ナマポ」
「在日」
「中国」
「韓国」
「右翼」
「左翼」
「上級国民」
「毒親」
「引きこもり」
「インフルエンサー」
「フェミニスト」
「ゆとり」
「団塊の世代」
…
とにかくなんでもいいので、「一方的に叩ける相手」を見つけたら一斉に叩く。
自分はあくまで安全圏にいる。
「いじめ」みたいな構図ですね。
本能むき出しって感じです。
叩かれるべくして叩かれている
そこにわかりやすい「叩く材料」満載のやつが出てきた。
ゆたぼん君、そういう意味ではほんとにキャッチーなんですよね。
奇跡的にも思えます。
「宿題をやりたくない」
「何も考えず学校に行くのはロボット」
「学校には行きたい時に行く」
見事に「真面目でまともな社会人」を逆なでしまくるNGワード。
「YouTuber」という、高齢者も知っている、かつ「うさんくさい」肩書き。
それに加えてあの、いかにも「よく見るYouTuberのマネごと」に見える彼の語り口。
大多数の人にとって、
・「宿題をやりたくない」=サボリだろ!という分かりやすいツッコミどころ
・子供なのにペラペラと生意気なことを喋ってる
・「義務教育」を放棄している(自分は義務教育を終えている)というマウントできる対象であること
・情報商材や自称カウンセラーなど「うさんくさい」親
っていう、攻撃しがいのある「悪役」の要素を兼ね備えているんですよね。
これは計算の上ではなく、偶然だと思います。
ある意味天才的な「叩かれる才能」です。
義務教育の敗北
批判の中に「義務教育の敗北だ」という声もありました。
僕もそう思うのですが、それは少し違った観点からで
「全国民をフォローすべき義務教育が、その役割を果たせていない」こと。
もちろん全国民というのは理想であって、実際には無理です。
学校が合わない人もいる。
中にはどんなに頑張っても適応できない人がいる。
それは事実です。
でもそれを「考えないようにして」、
“学校教育は正しい”
“全ての人間は学校に行くべきだ”
“不登校は間違っている”
という「約束ごと」を作り、みんながそれを信じている。
この「信仰」の上に、日本の「義務教育」は成り立ってきた。
それが今ゆっくりと崩れてきていて、今回の件はその発露であると思うのです。
前回も言ったとおり日本では「義務教育」が「学校に行かなければならない子供の義務」として解釈されていたわけですが、それはこの「信仰」のために「必要とされた誤解」だったわけですね。
だからこそ、誤解が正されず何十年も維持されてきた。
「約束ごと」の効力が薄れ、この誤解がだんだんと正されてきています。
学校は万能じゃない。合わない人もいる。
どうしても合わないなら、無理して行かなくても良い。
生きていく上で必要な知識や社会性は、学校以外のコミュニティでも身に付けられる。
考えてみれば当たり前のことです。
「約束ごと」の前提の中で育った人からすると「あり得ないルート」なのでやいのやいの言われているんでしょうけど。
でももう止められないと思います。
約束ごとが崩壊し、日本独自のガラパゴス的「義務教育」は消滅していく。
それがここで言う「義務教育の敗北」です。
まとめ
元不登校児なんで、今回の件に関しては言いたいことが尽きないですねえ。
尽きなさすぎて上手くまとまらないという症状が出ているので、とりあえず終わりにします。
また「これだ!」っていう切り口があれぱ記事にします。
モヤモヤはまだ残ってます。
コメントフォーム