阪急電鉄の広告「月50万…」について思う
あまりに感覚のズレたこの広告。
批判が殺到してます。
当然だと思います。
これを選んだ広告代理店、阪急の担当者、お偉いさん、全員理解不能。
「毎月50万もらって生き甲斐のない生活を送る」って、どんな仕事ですか。
考えてみたんですけど、想像つきません。
適当なこと言うなよ。と。
超絶大金持ちのおばさんに逆ハーレム状態で飼われる美少年たち、みたいな?
(闇金ウシジマくんにそんな場面ありました)
「80代研究者」のおじいちゃんや、阪急電鉄みたいな大企業のお偉いさん(=おじいちゃん)の中ではあり得る設定なんでしょうかね?
無いでしょ。そんな仕事。
そもそも生き甲斐があろうがなかろうが、50万円もらえる仕事なんてほとんどない。
この国は1997年をピークに、賃金は上がってないんですから。
そして30万円もらえたとしても、「仕事が楽しみ」と思えるような仕事なんてほとんどない。
どっちの意味でも、ありえないファンタジーみたいな広告です。
誰の心にも響かない。
何でこれを選んだんでしょうね。
まったく話にならないくらい、意味のない広告です。
たくさんお金かけてね。
アホみたいですね。
あまりにハズレすぎてて、ちょっとこの広告の意図を小一時間問い詰めてみたい欲求に駆られます。
予想するに、これを書いたのが80代というところがポイントだと思うんです。
今の70代80代、いやもっと下の60代くらいまでかな。
申し訳ないのですが僕ら世代と比べて情報処理能力が圧倒的に低い。
得られる情報が数十分の一以下なので、視野が狭い。
「人生はお金じゃない、充実しているかどうかだ」
ってことを言いたいのでしょうが、あまりにも設定が下手ですよ。
こんなの炎上して当たり前です。
今の一般的な庶民感覚を持っていれば、それは分かるはず。
お金の話、それも皆が気にする給料の話。
先進国で日本だけ20年も給料が上がらず、消費税は上がり生活は苦しくなる…
逆に法人税は下がり、大企業ばかり儲けている…
実際、お金がなくて旅行にも行けない、車も買えない、結婚もできない子供も産めない、っていう状況。
年金だって、今の40代以下はまともにもらえない。
でも、自分には力がなくて何もできない。しんどくても働くしかない。
こんな状況に、若者はうんざりしているんです。
ってところに、「毎月50万円もらって…」なんてありえない収入の話。
50万どころか30万だってもらえたら十分だよ!
30万円よりはるか下の給料で「生き甲斐のない生活」送ってるよ!
って思う人が大半でしょう。
この広告を「ちょっとこれはまずいです」と止めることができなかったってのは、組織としてかなり深刻です。
正直、阪急電鉄も、仕事を受けた広告代理店も、昭和のまま止まってるんじゃないでしょうか。
ご愁傷様です。
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